医療保険はいらない、高額療養費制度と傷病手当金で十分という説について

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今日は保険の話。
保険の契約は4回目で、何度か保険のことを考える機会がありました。ようやく最適解を見出せそうなので、ブログに残しておきます。
対象者の方は、30代で結婚していて子どもが1人以上いる会社員を想定しています。とはいえそれ以外の方でも、保険についてざっくり知りたい方の参考にはなるかと思います。

 

結論
・今すぐキャッシュで500万を出せないうちは医療保険を検討
・家族持ちは生命保険(死亡時1000万、55歳まで月30万など)必須
・5000万程度の余裕資金ができたら保険外すか検討の余地が生まれる
・日本はこれから社会保障が縮小すると考え、高額療養費制度と傷病手当金はあてにしない

 

数字を出すことに何の意味もないのですが、ひとつの基準としてあえて出してみました。
では、なんでそんなことが言えるかを書いていきます。

 

 

絶対にやってはいけないのは、相手にプランを任せること

保険との闘いが始まったのは大学4年の頃。知り合い経由で、プルデンシャル生命、ジブラルタ生命、ソニー生命の話だけは聞いていました。

尊敬する先輩からプルデンシャル生命の担当の方をイチ押しされ、とにかくすごい人ということで契約。感動しかないライフプランの提案とあまりに論理的な説明に圧倒されました。その内容は、契約しなければ損と私に思わせるには十分すぎるほどでした。

その後、またも別の尊敬する人の紹介でプランを見直してもらい乗り換え契約。
結婚してからは保険の窓口で保険を見直してもらい契約。
そして娘が生まれた後に保険を見直し、また新たな契約をして現在にいたります。

節目で保険の内容を見直し、自分に必要な保障のみを残して契約するまではいいのです。
しかし過去の僕のように、相手のプレゼンにより気分上々となり住宅の次に高い買い物である保険に手を出すのは危険と思います。

特に貯蓄型や外貨建ての生命保険はだいぶ先まで持たないと元本割れになります。途中解約することは損を生むことになるのです。

ちなみに今契約している会社とは、自分の知識や経験を元にして対等に話しながら進めていきました。自分で考えて作ったプランに補足をいただいた形です。
保険会社ではなく第三者の立ち位置のアドバイザー会社なので、契約する保険プランについて利益目的ではなく顧客満足を重視してくれるところが気に入っています。

過去の経験から、今だから言えることですが保険は必ず下記の2点を整理してから契約すべきです。

  • 自分の財産と、将来使うことが決まっているお金の整理
  • 足りないお金はいくらか

 

「それがわからないからアドバイスをもらうことを含めて契約している」といった声もありそうですが、とんでもない。自分のお金は自分で守り、かつ運用方法についても学ぶべきです。相手に任せがちな日本人は、そのスキを突かれがちです。詳しく確かな情報が集めやすくなった現代では、勉強していない人はただ人生を他人に預けているにすぎません。その自覚が必要です。

 

優れた日本の医療保険制度

そもそも医療保険とは何か、です。
日本では国民皆保険といって、全員が保険に入ることを義務付けられています。病院での実費が1割~3割で済む、非常にお得な制度です。その保険は公的医療保険と呼ばれ、年齢や勤務の有無で呼称が変わります。

自営業や退職者、無職の方が加入するものが国民健康保険。
お勤めの方が加入する健康保険組合や協会けんぽなどの健康保険。
この記事では触れませんが、75歳以上の方が加入する後期高齢者医療制度があります。

国民健康保険と健康保険の大きな違いは4つ。

  • 出産育児一時金(42万円)がもらえる
  • 何かしらの理由で勤められなくなった時に月収入の3分の2にあたる傷病手当金がもらえる
  • 家族が増え扶養に入れれば支払いが同額で済む
  • 国民健康保険は全額自分で払い、健康保険は会社が半分負担してくれる

 

あと一応触れておくと、会社勤めの方は会社が健康保険を代わりに納めてくれるメリットがありますね。納めることを忘れることがなくなります。

公的医療保険、なかなかすごい制度です。
では医療保険は必要ないか? そういうことでもなさそうです。

 

医療保険の有無は、対象となる病気を知ってから決める

先に結論を申し上げたとおり、数百万のお金をポンといきなり出せない方は、医療保険を検討していいと思います。

まずは医療保険で優先すべきものを決めましょう。
よく備えるべきと言われる代表が三大疾病(がん心疾患脳血管疾患)。これらについて、どういう病気か、そして現在はどのような治療法があるかを調べておくことをおすすめします。

治療法を調べていくうちに、もしかすると先進医療に触れることもあるでしょう。そして先進医療特約をおすすめされたら即座につけることになるかもしれません。なぜなら500円など安価なものが多いからです。

月500円で2000万円をカバーできる契約もあります。ただし近年の先進医療を採用した手術の実績を見ても、複雑な手術でもかかる費用は300~400万程度。2000万など大きな数字のインパクトに翻弄されないようにしましょう。間違っても必要と言われたからと契約するのはおすすめできません。自分で調べ必要かどうかを判断しましょう。

備えるべき病気の理由が「最近増えているから」だったとしても、どの年代で増えているかを調べたら60歳以上がほとんどだったなんてこともあります。30代の自分、あるいはもう少し先の40代の自分がどうなりそうかを考えましょう。

例えば僕の両親はがんで亡くなっており、がん家系であることがわかるのでがん保険に入ることが考えられます。もう少し掘り下げると、そのがんの治療にはいくらかかりそうか調べられます。または公的医療保険の対象でも、支給される額が少ないためにがん保険が必要であろうとも考えられます。

国立がん研究センターの最新がん統計によると、2018年の罹患数が多い部位は、男性が前立腺(1位)、胃(2位)、大腸(3位)、肺(4位)、肝臓(5位)、女性が乳房(1位)、大腸(2位)、肺(3位)、胃(4位)、子宮(5位)となっています。また、2019年のがん死亡数の順位は男女計で肺(1位)、大腸(2位)、胃(3位)です。
これらのことから、よく考察すべきがんについて確認することができるのです。

ただ注意しなくてはいけないのは、早期発見ができる技術が発達している点です。当然、発見できるということは総数が増えるわけなので、「最近増えている、だから医療保険は入ったほうがいい」と一概に言えないわけです。あくまで自分がそうなる可能性についてのみを考えましょう。

特にがんについては早期発見ができるよう医療技術が発達しています。早いほど費用も時間も負担が少なくて済むので、行政にて安価で行われている年1回の定期的な診断を行うのも手です。

さて、これらだけ見ると治療はできても自分が亡くなったら残された家族になんの保証もないですね。ということは、やはり生命保険で補わないと……なんて考えそうですが、必ずしもそうではなさそうです。

 

亡くなったら生命保険がないと家族にお金を残せないのか

遺族年金というものがあります。
遺族年金とは、被保険者が亡くなった時に遺族に支給される年金のこと。
支給金額は年金の種類、加入期間、死亡するまでの支払い金額で決まります。

遺族年金は、国民年金または厚生年金保険の被保険者または被保険者であった方が、亡くなったときに、その方によって生計を維持されていた遺族が受けることができる年金です。
遺族年金には、「遺族基礎年金」「遺族厚生年金」があり、亡くなった方の年金の加入状況などによって、いずれかまたは両方の年金が支給されます。
亡くなった方の年金の納付状況・遺族年金を受け取る方の年齢・優先順位などの条件をすべて満たしている場合、遺族年金を受け取ることができます。(日本年金機構HP

 

日本年金機構は、会社員の方があてはまる遺族厚生年金の受給要件について下記のとおり記しています。この記事では会社員向けのため、遺族厚生年金のみに触れます。

次の1から5のいずれかの要件を満たしている方が死亡したときに、遺族に遺族厚生年金が支給されます。

  1. 厚生年金保険の被保険者である間に死亡したとき
  2. 厚生年金の被保険者期間に初診日がある病気やけがが原因で初診日から5年以内に死亡したとき
  3. 1級・2級の障害厚生(共済)年金を受けとっている方が死亡したとき
  4. 老齢厚生年金の受給権者であった方が死亡したとき
  5. 老齢厚生年金の受給資格を満たした方が死亡したとき

 

また、受け取る方には優先順位が決まっています。

死亡した方に生計を維持されていた以下の遺族のうち、最も優先順位の高い方が受け取ることができます。なお遺族基礎年金を受給できる遺族の方はあわせて受給できます。

  1. 妻(年齢は問いませんが、30歳未満の子のない妻は、5年間のみ受給できます。)
  2. 子(18歳になった年度の3月31日までにある方、または20歳未満で障害年金の障害等級1級または2級の状態にある方。)
  3. 夫(死亡当時に55歳以上である方に限ります。なお、受給開始は60歳からとなりますが、遺族基礎年金をあわせて受給できる場合に限り、60歳より前から遺族厚生年金を受給できます。)
  4. 父母(死亡当時に55歳以上である方に限ります。なお、受給開始は60歳からとなります。)
  5. 孫(18歳になった年度の3月31日までにある方、または20歳未満で障害年金の障害等級1級または2級の状態にある方。)
  6. 祖父母(死亡当時に55歳以上である方に限ります。なお、受給開始は60歳からとなります。)

 

もらえる額については諸条件が異なるので日本年金機構やプロに確認したほうがいいです。

例えば50歳夫婦であり、健康な20歳、16歳の子がいる家族で夫が亡くなった場合は、約150万円の支給となります。月換算では12万円ほどになるので、それだけで生活をするのは困難ということはわかるでしょう。

ここで押さえておきたいことは、遺族年金がもらえる仕組みが複雑でありそもそももらえるかどうか把握しづらいこと、そしてもらえたとしても額はそこまで大きくないこと、ずっともらえる仕組みではないということです。

これらのことを考えると、当面生活ができる額の貯蓄や財産がある方には生命保険は必要ありません。
ただし、そうではない人は生命保険によって備えをしておいたほうがいいと考えます。
また、生命保険の内容は最低限の保証のみにして、残るお金は資産運用にまわすのが賢明です。

 

日本の医療制度が優れていることと、これからも安心かは別の話

日本の医療はそもそもすごい。平均年収の人であれば手術でかかる費用は10万など一定の金額までだし、働けない身体になっても1年半までは助けてもらえる。遺族年金もある。では、保険は必要ないのではないか。
その論について否定するつもりはありません。いざという時のお金は保険に頼らず、貯金や投資信託などにまわしておけば良いと考えた時期もありました。

ただ、30代既婚、子持ちで収入もそこまでない僕の立場としては、「民間の生命保険も医療保険も必要な人」に分類されるのです。ただし、自分にとって必要なものだけ、最低限のものを選ぶ必要があります。

そこで、高額療養費制度や傷病手当金などをありきで考え、できるだけ支払いを少なくすることを検討していました。しかし考えを改めたのです。
というのも、日本の年金制度が崩壊することは確実なのに、医療制度だけそのまま保たれるとはどうしても思えないのです。人口が減り少子高齢化となる、その事実を免れることは不可能であり、これまでの制度は改革されていくことも必然です。

そうなった時に、いつまでも国の補償に甘えていていいものかと思うわけです。
もちろん、近々で崩壊することは考えにくいですが、いざ費用がかかる手術が必要になり国の補償をあてにして過ごしていたとしましょう。そこで、出ると思っていたお金が出ない、あるいは少なかったなんてことも考えられます。実際、介護にまつわる話でそういったケースは出ており、自分でコントロールできない点が恐ろしいのです。

こればかりは本当に人の考えによると思います。できるだけ自分で手綱をにぎることができる方法で安心を手に入れることを考えると、現段階の自分の立場では生命保険と民間の医療保険の契約が必要となっています。本来であれば1億などお金を用意できれば話は早いのですが、それができていないのです。

明日、自分が(またはパートナーが)働けなくなった場合、もしくは亡くなった場合に、家族が露頭に迷わないようにするための備えはできていますか。

月々の支払いをできるだけ無駄にしないよう、納得して安心への投資ができていますか。

リスクを分散しつつ、できるだけ健康に過ごせるよう備え、将来のお金を増やしていきましょう。

家族を守れるのは自分だけ。自分が知識をつけ、必要なプランを練る。足りないところはプロに助言をもらう。そうすることで、本当の意味で家族を守ることにつながると信じています。

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