「好き」を仕事に。シングルマザーとしての葛藤と決意

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兼業主婦のやっちです。

自分のやりたいことと家族との大切な時間、どちらも大切ですよね。

そんな葛藤を素直に受け止め、前進していく力強い女性をご紹介します。

今回インタビューしたのは、中学生の次女と高校生の長男と暮らす、花田里美さん。

2009年より約1,300人のお客様に1万個以上のはんこを届けている消しゴムはんこ作家(JESCAイレイサースタンプ協会上級資格所有)。

自身のSNSでは、おうちごはん研究家としてライフスタイルを発信し、将来自分のカフェを開く夢に向けフランス菓子作りや、バリスタ(JBAバリスタライセンス)としての一面をお持ちです。

2019年4月に元旦那さんとの離婚が成立し、シングルマザーとして生きる道を選択されました。

離婚前後の気持ちの変化、家族の安定と自分がやりたいことの間の葛藤についてお聞きしました。

 

 

お金のこと、子どものこと。離婚後の生活環境について

――離婚が成立し、シングルマザーとして生きる道を選択されている花田さんですが、生活環境にどのような変化がありましたか?

元夫とは別居生活が長かったので、生活環境は離婚の前後でそこまで変化は感じていないんですよね。ただ、離婚届に判を押してもらえたのは精神的に大きかったです。何より、いいわけができなくなりましたね。「まだ離婚していないから」と言えなくなりました。私、すぐ言い訳して逃げちゃうんですよ。不安になって、できない理由を作り出してしまうんです。

 

――金銭面では、国からの援助も受けているのでしょうか。

母子家庭になったので児童扶養手当がもらえると思っていたのですが、一定の収入を超えるとほとんどもらえないことを知りショックでした。よく調べておかないといけませんね。

シングルマザーの友達がいるんですが、すごく大変そうなんですよね。特にお金のことだと思います。私は短期間でしたがキャバクラで働いていたことがありました。そこでしっかり稼いでいる人もいて、頑張っている女性がたくさんいることを知りました。

私の場合は、元夫が光熱費と家賃は払ってくれているので、その分は心配していません。

 

――お子さんは楽しく学校に通えていますか?

すごく田舎の県立高校なんですけど、校則が厳しい学校に通っているんです。日本一の規律を目指しているらしいんですよね。学校が大好きなのに、通うのが本当に嫌になってしまったようなんです。悪いことしているわけじゃないのに怒られる意味がわからないって、1ヶ月不登校になったこともあるんですよ。

 

――よほど嫌だったんでしょうね。

私、息子に「そんなに嫌なら行かなくていいよ」って話したんですけど、行くって言ってくれたんです。今では楽しく通っていますよ。思い返せば自分が子どもの頃は休むって選択肢がありませんでした。でも、子どもが本当に嫌がっているのを見て、学校に行かせることでストレスを与えることが心配でした。本気度合いを見るようにしていて、ただちょっと行く気分じゃない感じなら、そこは厳しくして「はよ行け!」ってなります。笑

 

 

このままじゃダメになる。好きな仕事がしたい!

――花田さんのお仕事について聞かせてください。

普段は眼鏡屋さんで働いています。私、約10年、専業主婦と子育てライフを楽しんだあと、お菓子屋さん、パン屋さん、そして眼鏡屋さんと、お仕事を経験してきました。いつも「なんとかなる!」と思ってお仕事を変えていますが、本当はいつも不安。眼鏡屋さんのお仕事は、給与は安定しているし、試験を受けて社員になれるシステムがありました。自身の不安から、安定を求めるようになっていたんですよね。

 

ただ、眼鏡屋さんで働くようになってからは帰りが遅くなり、夜ごはんを作る余力が残らなくなってしまいました。ごはんが作れないのをとてもストレスに感じる日々が続きました。しばらく悩んだのですが、眼鏡屋さんを辞めることにしたんです。

 

――安定した仕事よりも、ごはんを作る時間を大切にしたかったんですね。そこまでごはんを作りたい気持ちは、どこから湧いてくるのでしょうか?

食卓という絵面が楽しくないですか?笑 料理が並ぶ感じ、子どもと食べている雰囲気、彩りとか。子どもとのごはんの時間がうれしいし、写真もたくさん取りたいんです。料理人になりたいわけではなくて、おいしいごはんの時間を子どもと過ごすのが心地いいんですよね。食べてくれる人がいないと、エネルギーが湧いてこないのかもしれません。料理が並んでいる風景が、大切な人との時間をより充実させてくれるものと思っています。

 

――花田さんにとって、ごはんを作ること、そして食べてくれる人がいることは本当に幸せなことなんですね。

最高の至福ですよ。なので、カフェの仕事をするのに憧れているんです。

でも、時間ばかりが過ぎて、気づいたら40歳を過ぎていました。子どもの成長を待ってからと思ったんですけどね……もう待てない。笑

 

 

違和感のある自分に、素直になれた

――そして、自分に素直になってしまったんですね! 好きな仕事をするのにためらっていた理由って、どこにありましたか?

大好きな仕事に踏み込むの怖くないですか? 好きな仕事が向いていなかったらどうしようって。あとは、収入面ですね。実際、カフェの面接に行ったら試用期間の時給が880円って言われました。

大好きだから、絶対やるんだ! っていう自信はありつつも、ダメだったらどうしようって思っちゃうんです。全然向いていなかったら、それを自分が認められるかなって怖くなります。

 

――でも、挑戦されるんですね!

はい。どうせ挫折するなら好きなことをやりなさいって言葉をよく聞いていましたが、眼鏡屋さんで働いて腑に落ちたんです。みんな、好きな仕事やりなよって言うんですけど、「いや、できないわ!」ってずっと心の中で叫んでいました。でもようやく決心がついたんです。今は、もしできるチャンスがあるのなら、とにかく少しでもやってみようっていう気持ちになれました。

 

――なかなかそのようにして踏み出せない人も多いと思います。やってみようという気持ちになるためには、どんな準備が必要なのでしょうか。

私はフランス菓子を学んだり、バリスタの資格を取ったり、消しゴムはんこのライセンスを取るなど、すごい武器を手に入れたのに、結局は眼鏡屋さんで働くようになりました。でも、意味がなかったかというとそうではなくて、資格を取る過程で自分の中に貯蓄されたものもあったんですよね。だから眼鏡屋で働いたときに、「これはちがう」って気づけました。やっと、「好きなことやりたい」って思えるようになれたんです。前はお金がないからやりたいことができない、子どもたちに食べさせなくてはいけないってことで頭がいっぱいになっていました。もし勇気が出ない人は、大変な仕事で自分を追い詰めてみたらいいと思いますよ。あえて自分の逆をいってみたら、見えてくるものがあるんじゃないかな。

 

 

苦しさの中でも、楽しさを見出していく

――苦しいときに子どもたちのことだけを考えず、自分の中のゆとりを捨てずに自己実現と向き合っていますよね。そういう心構えになるためのコツってあるんでしょうか。

逆かもしれません。苦しいときこそ、子どもたちのことだけを考えて楽しんでいる私を見せるようにしています。私は、楽しさを見出す性質みたいなものがあるらしいんですよね!占いでも「楽しさを見つける人」と言われました。笑

――楽しさに素直なんですね。苦しい状況でも閉鎖的にならずに、どんどん前に出ていく感じがすごいなって思います。改めて、同じような不安を持つ人たちにメッセージをお願いします。

変わらなくていいってこと。色々やって、人はそう簡単に変われないってことがわかりました。そのままの自分でいいんだと思います。

 

 

編集後記

不安を包み隠さずまっすぐに向き合う素直さ、そして好きなことを仕事にして楽しく生きようと挑戦する彼女の顔はとても穏やかでした。花田さんが所属しているコミュニティに、高校生ながらお子さんも入りたいと言っているそうです。それほど、花田さんが楽しそうに活動しているということですね。家族がいるからこそ、家族が明るくなれるように自分自身が思い切り楽しむ! そんな花田里美さんの生き方を応援しています。

 

文:やっち 写真:村上慶太郎

 

プロフィール

花田里美

消しゴムはんこ作家(JESCAイレイサースタンプ協会上級資格所有)/ バリスタ(JBAバリスタライセンス)。約1,300人のお客様に1万個以上のはんこをお届けし、不定期でイベントへの出品や講習会を開催。おうちごはん研究家として、毎日の食卓と笑顔を彩る写真を発信中。2児の母。ヨーロッパの輸入子供服店でバイヤー、店長として8年従事。出産を機に退職後10年間専業主婦と子育てを楽しむ。専業主婦期間中の時間をお金に変えようとハンドメイドに手を出し、アクセサリー、トートバッグなどを手作りしてヤフオクで販売し小遣い稼ぎをするが、材料費とのバランスが悪く消しゴムはんこの世界へ。夢は自分のカフェを持つこと。子どもたちとの時間が最高の至福。

 

 

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