SF映画好きやっちです。
今回紹介する映画は『ダンテズ・ピーク』。
火山噴火によって絶望が町を襲うも、希望を持って生き逃れようとする地質学者とある家族を描きます。
あらすじ
火山を研究する地質学者ハリーは、死火山といわれるダンテズ・ピークの調査を行う。
そこで地殻変動の兆候を発見し、同僚たちに話すも信じてもらえないが、単独で市長のレイチェルの元を訪れる。
上司の反対を押し切り、町に避難勧告を出す。
しかしハリーの努力も空しく、予測通りに大地震は起こり、その後火山の大噴火に繋がっていく。
印象に残った描写
冒頭では死火山になる前のダンテズ・ピークが猛威をふるい、マグマで飲み込まれてしまう町の様子が描かれる。
町の人々の恐怖が一気に伝わる迫力ある光景だ。
その後、市長のレイチェルの人望もあり、すっかり元気を取り戻した町に、再び火山の恐怖がゆっくりと忍びよる様子に目が離せなくなる。
旅行に来ていた、温泉を楽しむ男女や、湖を泳ぐ魚たちが次々と干からびていく。
火山噴火後の湖では、湖の酸性度はより濃くなっていく。
レイチェルの元義母と共に行動をしていたけれど、もう少しで向こう岸に渡れそうという時に、船を動かすプロペラが溶ける。
腕に服を巻いて手で漕ぐハリーだが、元義母は全員を助けるため、船を降りて向こう岸に引っ張る。
残酷にも酸性度の高い湖が容赦なく体を蝕み、息を引き取ってしまう。
マグマだけではなく、山から流れる水への影響について具体的に描かれていて、納得のいく内容だった。
感想
実際に火山近くに住む人から噴火後の暮らしについて話を聞いたわけではないので実際の様子はわかりません。
ただ、この映画によって火山噴火のイメージは大体つかめたように思いました。
自然災害パニック映画を観ていつも思うことですが、人間は自然の前では為す術がないことを思い知らされます。
ハリーは火山噴火を予測する装置を使っていました。だから安心かというとそうではなかったのです。
優れた能力を持っていたとしても、人がそれに従って動くは話は別です。
そして、動けたとしても、自然災害のスピードに対応できるかどうかもわかりません。
いつ起こるかわからず規模も図れないとするならば、災害への備えは意味がないのでしょうか。
いえいえ、最低限の備えはやはりしておくべきです。
最後の洞窟に閉じこめられるシーンでは、生き延びる術のありなしで生死が決まると感じました。
災害への備えを改めて意識させてくれる映画でした。