22キロ離れた学校に徒歩で通う、世界の果ての通学路(77分)

ビデオ時代、好きな映画はテープが切れるまで観ていたやっちです。

突然ですが、映画って本読んでいるのと同じなんですよ。

どういうことかというと、脚本を映像化して私たちにイメージを見せているからです。

最近は難しいことをマンガにしてわかりやすくして本や記事にするのが流行っているじゃないですか。

まさに、そのまま実写化して表しているのが映画なんです。

なので、映画は本を読んでいるようなもので、読書しない人にもオススメ!

そんなわけで、今回観た「世界の果ての通学路」という映画の話です。(予告編はこちら

 

地球を通学路に捉えて描く、ドキュメンタリー映画です。

各地の子どもたちが学校に通う様子を描いたシンプルなストーリー。

子どもたちの純粋さや懸命さから、観客それぞれの仕事や生活から結び付けられる感銘には驚きです。

 

 

学ぶとはなにか

わたしたちは学校に何をしに行くのでしょうか。

多くの人は、勉強と考えるかもしれません。

この映画に出てくる子どもたちも、勉強をしたくて学校へ行きます。

ただ、私たち日本人と大きくちがう点は、子どもたちは20キロも離れた学校へ歩いて行きます。

場合によっては、馬やヒッチハイクを使うこともあります。

危険な動物に出会うこともあります。

身体の不自由な子の車椅子のタイヤが壊れてしまい、修理をお願いすることもあります。

学校に着くまでに、どれだけ子どもたちは学んでいるのでしょう。

生きる術は学校の行き帰りで学び、教養は学校で身につけるようです。

これは不幸なことなのでしょうか。

僕は、これだけ濃い学びが小さな頃から得られることは、むしろ幸せなのではと感じてしまいました。

登下校の途中でわからなかったことは、先生に聞こうと思いますよね。

たとえば、動物を飼っていることが当たり前でも、乳のしぼり方は学校で習うこともあるのです。

実践から学び、わからないことを聞くという姿勢は、何かしらで学んでいるすべての人の学びになります。

 

 

貧困だからこそ見える幸せがある

ご飯は限られ、靴も自分で作るような村で生きる子どもたちです。

貧困だから、今の環境を変えようと頑張るし、夢を持ちます。

よく日本では、お金や食事が十分でない国を勝手に不幸とする傾向にあり、「自分たちは普通に生きているだけで幸せだ」という方向に持っていこうとします。

僕は、その観点にはズレを感じています。

国、人にはそれぞれの幸せがあるのであり、ある水準の人が誰かの幸せを捉えるものではないのです。

この映画の子どもたちはよく笑います。

人とすれ違うとき、ご飯を食べているとき、友達同士で話しているときもよく笑います。

十分に豊かに暮らしている私たちでも、毎日笑っている人は少ないと言われています。

とはいえ、子どもたちはより豊かになる生活を夢見て、日々を送っています。

きっとそれは、戦後に日本人が感じていた平和という幸せと似たものがあると思います。

豊かになっていくと、貧乏だった頃に感じていた幸せというのはわからなくなってしまうものです。

だから、貧乏である時間も、まんざら不幸とはいえないのです。

段階ごとの、その段階にしかない幸せがたくさん見つけられることもある意味、幸せなことです。

今をただ一生懸命生きることでしか、見つけられないことは確かだと思います。

 

 

私たちは、幸せを見つけられずにいる

医者になりたい。

先生になりたい。

お店を開きたい。

そんなたくさんの夢を、子どもたちから聞いたことがあります。

そして、夢を叶えた人たちがいます。

しかし幸せそうにしている人が、どれだけいるのでしょうか。

これが何を表しているかというと、夢は常に持っていいものだということです。

先生になれたなら、次はどういう校長になるという夢があってもいいし、

教育委員会や文部科学省を志し、教育全体を変えていく立場を夢とするのもいいでしょう。

そして、新たな立場になったとき、今度は国の将来を教育を通じて豊かにしていくことを夢にしてもいいのです。

ひとつの夢を叶えるかあきらめるかの2択というのはあまりにも極端です。

だからこそ、夢はずっと持っていていいものだと考えています。

この映画では、ラストシーンで子どもたちが将来のことを語っています。

現在、どのようになったかも書かれています。

夢を現実にしていくために、必要な学びを得ていくことがどれだけ大切かを教えてくれています。

私たちは、余計な学びが多すぎるのでしょう。

なぜなら、広告とメディアが毎日のように降ってきて、誘惑をしてくるからです。

何もかも必要ないと言えば言いすぎですが、必要なものなどほとんどありません。

この映画の子どもたちのように、誰かを助けたいと強く願い、それができる立場となるために必要なことをやっていくことが必要です。

両親や子どもを助けるために働くのであれば、よりお金を稼ぐことが必要でしょう。

自分の立場をどのようにするか、選択ができることこそ最高の贅沢なのだと思います。

「学校に行く」というシンプルな映画ですが、観る人に大きな影響を与えてくれるでしょう。